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こぎん刺しってどんなもの?

手芸ブームの中で見直されてきた日本古来の刺繍である刺し子は 他の国の刺繍とは違い、自然な流れのある曲線など直接的にものを表現した部分は一切ありません。直線や円状にしか縫いませんし、表と裏とがあるだけです。

それでも刺し子の良さは誰でも手軽に楽しめることと、表現の枠があることによって追い求めることのできる美の奥深さにあると言えるかもしれません。その中でも取り分け人気の”こぎん刺し”とは一体どういうものなのでしょうか?

刺し子の一種

こぎん刺しとは青森県の津軽地方で刺されていた刺し子の一種で、通常の刺し子は目の細かい布に刺すのに対してこぎん刺しは粗い目に目数を数えながら刺していく刺し子になり、趣や雰囲気が他の刺し子とは随分と異なります。

クロスステッチのように布目を数えて、横糸と縦糸の隙間に針を刺しながら糸を横に渡していき模様を描いていきます。布や糸に厚みがあるので肉厚なぷっくりとした刺し子に仕上がります。

この可愛らしいフォルムが受けて、刺し子の中でも特に”こぎん刺し”は多くのファンを持つようになりました。私もその中の一人で、一目見たときに惚れこんでしてしまい、これは作らなければ!!とさっそくキットを買いました。

こぎん針と糸、コングレスと呼ばれるこぎん刺し専用の生地がセットになったキットは、初めてこぎん刺しに挑戦する人におすすめです。

ただ、キットは便利な分、コスパがいまいちなんですね。ということでこぎん針や糸、コングレスを単品で買い揃えたいという方はこちらをどうぞ。

モドコとカチャラズ

こぎん刺しの模様1つ1つのことをモドコといいます。このモドコをいろいろと組み合わせて図柄を描いていくのです。モドコの数は多く、40種類ほどあります。なのでモドコを組み合わせて何通りもの図柄を作り出すことがでるのです。

モドコの中でも、一番簡単な形が菱型の形(◆こんな形ですね)をしたカチャラズです。カチャラズとは津軽弁でカチャ(裏には)ラズ(あらず)裏ではありませんという意味になります。これはマメコと呼ばれるモドコを刺したときに出てくる裏の模様と同じなので、裏ではありませんよと言っているということなのですね。

こうしたモドコには植物や動物など昔の人の暮らしに根付いた模様がたくさん存在します。そうした伝統的な模様があるのも魅力の一つです。

刺し方の基本

こぎん刺しは表裏と一針一針刺し進めていきます。また、こぎん刺しの模様は上下対称になっていることがほとんどなので図柄の真ん中から刺し始めて、上下と順に刺していきます。こうすることで、刺す目の数え間違いを防ぐことができます。

刺し始めと刺し終わりは裏の刺し目にくぐらせて処理をします。クロスステッチと同じやり方です。玉止めなどはしません。

こぎん刺しで作るコースター

それではこぎん刺しのコースターを作ってみましょう。図柄は好きなモドコを組み合わせて作るか、ネットで公開されている図案を参考にするのもおすすめです。

材料

・コングレス
・こぎん針
・こぎん糸
・裏用の生地
・ミシン

作り方

1.まずはじめにこぎん刺しを刺します。中心部分から刺し始め、上が刺し終わったら次に下を刺します。

2.刺し始めと刺し終わりの糸の処理が済んだら裏側の生地と中表に合わせて縁にミシンをかけます。返し口を忘れずに開けておいてください。

3.返し口から表に返します。

4.返し口を綴じて縁にステッチをかければ完成です。

ポイント

こぎん刺しを刺すときに上側はそのまま刺し進めますが、下側を刺すときにはコングレスを上下入れ替えて持って、上へと刺していきましょう。裏用の生地が薄い場合は生地の裏に接着芯を貼り付けて強度を出すと張りのあるコースターになります。縁のほつれが気になる場合はほつれ止め液を塗っておくと良いでしょう。

こぎん刺しのキット

さいごに

こぎん刺し。気になりましたか?であれば、まずはキットから始めてみることをおすすめします。刺し進めて行くとだんだんと形が現れてきて感動しますよ!刺し子は達成感が凄いんですね。刺している最中は集中していますから嫌なことも忘れられて、没頭する時間が癒しにもなるそうです。ぜひこぎん刺し、始めてみてください!


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