冬になると花を咲かせるクリスマスローズは、枯れてしまった庭の植物に変わり彩りを添えてくれます。
クリスマスローズとはどんな植物なのか、植え方や育て方も合わせて見ていきましょう。
クリスマスローズという名前はクリスマスの時期に花を付けることからその名が付きましたが、クリスマスの頃にはまだ花を咲かせないこともしばしばです。
不思議な話ですが、実はこれには裏話があります。
もともと、ヘレボルス・ノイガーと呼ばれる品種のことをクリスマスローズと呼んでいました。
ところがノイガーと同じ属性で1月ごろから開花する品種が多く品種改良されて流通するようになったので、その品種も合わせてクリスマスローズと呼ぶようになったのです。
そのためクリスマスの頃には咲かないのにクリスマスローズという名が広まったということなんですね。
イタリアやドイツオーストリアなどのヨーロッパ地方が原産地になります。
属性によって原産地が異なり、原種はそれぞれ独自の成長を遂げています。
クリスマスローズには花色、花形のバリエーションが多く今現在でも多くの品種の掛け合わせが行われているので新しい品種が数多く出回っています。
種を取って育てると同じ品種のものであっても少しずつ花の形が違ってくるのも魅力の1つです。
クリスマスローズに愛好家が多いのも頷けます。
・ダブル・セミダブル系の品種 八重咲の品種
・ブルーブラックの八重 ブラック系で尚且つ八重咲きの品種 人気が高い
・ハイブリッド品種 花びらの形がすっきりとしていてるクリスマスローズの基本形の品種
・ヘレボルス・ノイガー 原種
・ピコティー系品種 縁に線が入ったように色が出る品種
・バイカラー系品種 花びらの表と裏の色が違う品種ピコティーによく似ている
・スポット系品種 花びらの中心から外側にかけて粒状の色が入る品種
品種のほとんどは常緑性の多年草です。
クリスマスローズには茎に葉や花を付ける有茎種と根から葉と花が生えてくる無茎種とがあります。
冬に花を咲かせるので夏の間は休眠しています。
冬の寒さにはとても強いですが、夏の暑さに弱いので、植える場所を工夫して、木陰や移動できるプランターなどに植えると良いでしょう。
苗は10~12月の間で植え付けを行います。
初めてクリスマスローズを育てる人は花付きの株の苗を購入した方がすぐに楽しめます。
その場合は1~3月が植え付け時期になります。
根が良く伸びるので鉢植えのする場合は株よりも二回りほど大きな鉢に植えます。
地植えする場合は半日陰になる樹木の下などが最適です。
10月~12月にかけて植え付ける場合はよく根鉢をほぐして傷んだ根などを取り除いてから植え付けてください。
植え付けが遅い場合はあまりいじってしまうと根が育たないので優しくほぐす程度でとどめます。
水やりは乾燥したら与えます。なるべく乾燥気味に育てるのがポイントになります。
地植えしている場合は自然に任せておいてもいいほどです。
ただし、鉢植えの場合は休眠に入るまでは水やりをしないと枯れてしまう恐れがあります。
肥料は生育が活発になる、涼しくなってきた秋の終わりごろに緩効性肥料を与えます。
鉢植えの場合は養分が外に流れ出やすいので2ヶ月おきほどこまめに与え、花が咲き始めたら液肥も追加します。
クリスマスローズにはダリアやシャクナゲのような派手さはありませんが、優しい色合いや佇まいなど魅力がたくさんあります。
ぜひクリスマスローズを育ててみてくださいね。