花を使ってアレンジメントをする際に大事なのはグリーンの存在です。
黄色や赤、オレンジと鮮やかな色の花とは対照的な色合いの”葉” グリーンは色相環でも相対する色となる花を引き立ててくれる色なのです。
そのため、花だけでアレンジをするよりもグリーンを取り入れたアレンジの方がより華やかに、映える雰囲気に仕上がります。
斑入りの葉は緑色だけではない自然のグラデーションやパッキリとしたコントラストを取り入れることができるのでアレンジがおしゃれに仕上がります。
グリーンにはその大きさや葉の付き方、形や色などさまざまな特性があり、それぞれの特性を存分に生かしてアレンジメントをより華やかに、より動きのあるアレンジメントにしましょう。
それではフラワーアレンジメントによく使われているグリーンの種類を見ていきましょう。
葉の質感や形を吟味して、作りたいアレンジメントに合うグリーンを選んでみてください。
大ぶりな葉はスタンド花などの大きなサイズのアレンジメントを作るときによく用いられます。生け花のダイナミックな動きのある作品を作るときにも用いられています。
葉を使えばアレンジメントを大きく見せることもできますし、緑色を効果的に取り入れることによって花が引き立つのが大ぶりな葉の特徴です。
そのため、花材を極力減らしてマイナスの美を見せるアレンジメントをすると都会的で美しいフラワーアレンジメントになります。
大ぶりな葉の代表的なものとしてまず浮かぶのがモンステラです。
艶やかな葉にところどころ穴があいているデザイン的なグリーンなので、使用するとアレンジメントが華やぎます。
モンステラと同じく切り込みの入った、表面が艶やかな葉が特徴的なグリーンです。
クッカバラを使うと個性的なアレンジをすることができます。
艶やかで丸みのある扇形のような形をした葉が特徴的です。
丸い葉の端はギザギザしているので程よくナチュラル感のあるアレンジメントになります。
モンステラやヤシなどに比べるとやや小ぶりですが、オアシスを隠したり面積の広いグリーンを使いたいときにとても重宝します。
鮮やかな色味がアレンジメントのアクセントになります。
ヤシ系の葉は大きいのでアレンジメントも大きなものに合います。
おもにアレカヤシやソテツが多く使われます。
フラワーアレンジメントといえばこの葉は欠かせません。
シダ特有の葉の形は三方向に広がって行くのでオアシスを隠しつつ程よく抜け感のあるアレンジメントができます。
細かで可憐な葉が特徴的なアジアン系の雰囲気を醸し出すアジアンタムは優しい雰囲気を演出できるグリーンです。
アレンジするときには水が上がりづらいので注意が必要です。
ユーカリポポラスはユーカリの中でも丸い葉の形が特徴的なグリーンです。
最近は葉の密集したグニユーカリよりもこちらのユーカリを使って抜け感のあるアレンジをされることが多いと感じます。
イタリアンルスカスは細かく切り分けながらアレンジメントすれば全体にグリーンを散らすこともできますし、長いまま使えば高さを出すこともできます。
幸福の木で有名なドラセナの一種で、緑色の葉に黄色や白の斑が入る派手さのあるグリーンです。
ゴットセフィアナを使うだけでアレンジメントが華やぎます。
アレンジメントの下に垂らすことでアレンジメントに動きが生まれ、アレンジメントに絡み付けるように這わせたりすることでナチュラルな雰囲気のあるアレンジメントに仕上がります。
使い方次第で個性的なアレンジメントに仕上げることのできる魔法のグリーンです。
ツル系の代表はアイビーです。斑入りのモノも多く、葉の形もさまざまで多くの品種があるのでいろいろな使い方ができます。
華奢で葉が細かいのでよりナチュラルな雰囲気が出るグリーンです。
程よい大きさの葉がついたテイカヅラはアレンジメントの邪魔をせずに程よくグリーンを足すことができるおすすめのツタ系グリーンです。
ハツユキカヅラはテイカヅラに斑が入いる品種で、新葉が赤や白く染まったような色で非常に美しくアレンジメントに思いがけないグラデーション効果を持たらしてくれます。
小さな豆がいくつも連なっているように付いているグリーンネックレスは独特な形をしているため非常に個性的なアレンジメントになります。
高さを出したいアレンジメントをはじめ、アレンジメントの中に動きを出したいときに使われる線で見せるグリーンです。
葉自体が直線的に長いものや茎の部分を含めて線を強調するグリーンなどさまざまな種類のグリーンがあります。
大きなサイズのアレンジメントによく使われるのがタマシダです。シダ系の植物で独特の葉の付き方型特徴的です。
オオタニワタリは艶やかな葉が特徴です。縦を意識したいアレンジメントにはよく使われています。そのままアレンジされることもありますが、丸めて葉自体に動きを付けて使われることもあります。
ユーカリと言えばこのスモーキーがかった銀色のような色が特徴的な品種ではないでしょうか。
縦に伸びた茎に葉が取り囲むようについたこの品種のことをグニユーカリと言うそうです。ユーカリを使うとアレンジがグッとおしゃれな雰囲気になるのでおすすめです。
長く伸びて垂れる葉型がアレンジに自然な流れを生み出し、そこに動きが生まれます。アレンジメントの上に1本ずつ刺して使えば都会的で個性的なアレンジをすることもできます。
花や実が緑色だったり、葉と一体化したような形であったり、個性的な雰囲気を持つ形をしていたりしてそのままグリーンの代用として使える植物をご紹介します。
花が緑色なのでそのままグリーンとして使われることが多い植物です。あまり動きを出さずにグリーンが欲しいときに重宝します。花はそれぞれ小ぶりですが、密集して咲いているのでナチュラルなのに存在感があります。
毛羽立つ茎に毛羽立つ蕾が非常に個性的な植物で、花が咲く前の蕾の状態を主に使用します。
白っぽい物や鮮やかな緑色のもの、蕾の部分が赤みを帯びているものなど品種も多く、アレンジメントに合わせて色味を選びたいですね。
風船のような実の部分が特徴的なニゲラですが、特徴的な形はアレンジメントのアクセントになります。
やや青みがかっていますが、うまく合わせると主役の花を引き立ててくれます。
丸い形が特徴的なルリ玉アザミはエリンジューム同様存在感があり、花とは全く異素材の丸みを持った印象が非常に個性的です。
オレガノの中でもケントビューティと呼ばれる品種のものは柔らかなグリーンとピンクがかった白とがきれいなグラデーションをしているので差し色に添えると非常にアレンジメントの雰囲気も柔らかく仕上がります。
グリーンと一言で言ってもさまざまな種類がありますね。フラワーアレンジをするときにはグリーンも忘れずに購入しましょう。少し入れるだけでも花がグンと引き立ちます。