秋に植えて育てる野菜は夏野菜に比べると少ないですが、それでも多くの種類があります。キャベツやレタス、ほうれん草などの葉もの野菜や大根やカブ、ゴボウなどの根菜類、玉ねぎや葉ネギ、ラッキョウなどのユリ科の野菜も秋に植える野菜になります。
ただ、葉物野菜は害虫がつきやすく、根菜類は根がしっかりと成長するだけの柔らかい土や深さが必要になるので園芸初心者では少し難しい野菜になります。そんな中で育てやすい野菜が玉ねぎです。
玉ねぎは料理の用途が多く家庭菜園すると重宝します。品種も多く、また種から販売されているものから、小さな玉ねぎの形まで成長させた種玉や苗までさまざまです。園芸初心者は葉の成長した苗の状態のものを購入すると良いでしょう。プランターでも育てられますから手軽に家庭菜園を楽しめます。
玉ねぎの苗は10~11月にかけて植え付けを行います。玉ねぎの植え付けは早すぎても遅すぎても上手く発育しないので注意が必要です。種から育てたい場合は9月ごろに種まきを行い苗を育てましょう。
玉ねぎの苗を選ぶ際にはえんぴつくらいの大きさに成長している苗を選ぶのがベストです。小さすぎると途中で枯れてしまう恐れがあり、大きすぎると途中でトウがたってしまい食べられない玉ねぎになってしまいます。葉の状態も見て、短すぎるものを除いておきましょう。
玉ねぎを植える場合にはまず土づくりをあらかじめしておく必要があります。土に堆肥と苦土石灰、元肥を入れてよく混ぜ合わせます。土づくりは苗を植える1ヶ月前までにはしておきましょう。溝を作ってそこに立てかけながら植え付けていくと楽に植え付けができますが、穴を掘って植えても構いません。
玉ねぎの苗は10cmほど間隔をあけながら2~3cmの深さで浅く植え付けます。苗の白くて丸くなっている部分が少し見えるくらいで土を掛ければ十分です。植え付けた後は根元の土をしっかりと押して固めてあげると根付きがよくなります。
玉ねぎを植え付けたらマルチングをすると大きな玉ねぎに成長します。マルチングの方法には藁やもみ殻を掛ける方法もあります。玉ねぎは肥料を必要とするので追肥を忘れずに行います。
最初の追肥は植え付けて半月後に植え付けて玉ねぎの間に穴を掘って土によく混ぜ合わせます。(肥料は化成肥料を使用します。)2回目の追肥は1月に、3回目の追肥は2~3月上旬までには行います。肥料を蒔いた後は株元に土寄せをしておきましょう。
葉が枯れたら収穫時期です。よく晴れた日に玉ねぎを抜いてそのまま畑で2日ほど乾燥させ、風通しの良いところに吊るしておくと保存することができます。
玉ねぎの花はネギの花であるネギ坊主と同じような形の花をしています。これはトウ立ちしてしまった玉ねぎからしか咲きませんが、花茎が伸びてきてその先に袋状のものができ、小さな可愛らしい花をいくつも咲かせます。玉ねぎ作りに失敗してしまってもこんなかわいらしい花が見られれば、なんだか得した気分でいいですね。
玉ねぎはスーパーで買うものという認識が強いですよね。実際に家庭菜園をすると言ってもかなり大きめな規模の畑で育てるイメージです。しかし、だからこそ自分で作って食べてみたいですよね!興味のある方はぜひ玉ねぎ作り、やってみてください!